結論(30秒でわかる要点)
- 兵庫県では特定技能「介護」外国人が1,070人受入済み(全国7位)
- 県・市町村独自の補助金制度で翻訳機導入や研修費用をサポート
- 2040年までに約16,000人の介護職員不足が見込まれ外国人材は必要不可欠
- 対象者:兵庫県内の介護施設・事業所の経営者・管理者
- 注意:制度は更新されるため最新の公的資料で確認が必要
はじめに

兵庫県内の介護施設で「人手不足が深刻で、外国人介護士の採用を検討しているが、どこから始めればいいかわからない」とお悩みの経営者・管理者の方は多いのではないでしょうか。
実際、兵庫県では2040年までに約15,946人の介護職員不足が予測されており(出典: 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」)、外国人介護士の活用は避けて通れない課題となっています。
この記事では、兵庫県における外国人介護士採用の具体的な方法から、活用できる補助金制度、成功事例まで、実践的な情報を包括的にお伝えします。
この記事でわかること
- 兵庫県で利用可能な外国人介護士受入制度の全体像
- 県・市町村が提供する補助金・助成金の詳細
- 実際の受入施設での成功事例と具体的な取り組み
兵庫県の外国人介護士採用の現状と背景

用語の定義
外国人介護士 採用 兵庫県とは:兵庫県内の介護施設・事業所が、特定技能・技能実習・EPA等の在留資格を持つ外国人材を介護職員として雇用すること。
兵庫県の深刻な介護人材不足
兵庫県の介護職員需給状況は極めて厳しい状況にあります。厚生労働省のデータによると:
- 2022年実績: 96,748人
- 2026年必要数: 101,585人(+4,837人不足)
- 2040年必要数: 112,694人(+15,946人不足)
(出典: 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」)
さらに、兵庫県の高齢化率は2023年現在30%で、2050年には39.5%に達する見込みです(出典: 内閣府「令和6年版高齢社会白書」)。
外国人介護士受入の実績
兵庫県では既に多くの外国人介護士が活躍しています:
- 特定技能「介護」: 1,070人受入(全国7位)
- 主な出身国: インドネシア、ミャンマー、ベトナム、フィリピン、ネパール
- 受入施設: 特別養護老人ホーム、病院、グループホーム等
(出典: 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日)
外国人介護士採用の具体的な方法と手順

Step1:受入制度の選択
兵庫県で利用可能な主要制度:
- 特定技能1号(介護)
- 即戦力として期待
- 最長5年の在留
- 直接雇用のみ
- 訪問系サービス対象外
- 技能実習制度
- 3年間の実習
- 国際協力が主目的
- 段階的な技能習得
- EPA(経済連携協定)
- フィリピン、インドネシア、ベトナム
- 国家資格取得が目標
- 4年間の就労・研修
Step2:受入準備と環境整備
必要な準備項目:
- 住居の確保(法人契約での賃貸物件)
- 生活用品の準備
- 通訳・翻訳機器の導入
- 指導担当者の選定
- 研修プログラムの策定
Step3:採用から定着までのサポート体制
採用時のポイント:
- 日本語能力の確認(N3以上推奨)
- 介護への意欲と適性の見極め
- 文化的背景への理解
定着支援の取り組み:
- 固定指導者による一貫した指導
- 介護専門用語集の作成
- 定期的な面談とフォロー
- 日本語学習支援
- 介護福祉士資格取得支援
兵庫県・市町村の補助金・助成金制度

兵庫県の支援制度
1. 外国人介護職員コミュニケーション支援事業
- 補助率:対象経費の3分の2
- 上限額:1台30,000円(最大5台)
- 対象:多言語翻訳機の導入費用
2. 特定技能(介護)外国人資格取得支援事業
- 補助率:対象経費の2分の1
- 上限額:1人あたり200,000円
- 対象:介護福祉士資格取得のための学習支援
神戸市の支援制度
外国人介護職員への日本語学習等支援事業
- 日本語学習支援:1人あたり80,000円上限
- 介護福祉士資格学習支援:1人あたり80,000円上限
- 代替職員等支援:1事業所あたり208,000円上限
その他市町村の制度
姫路市:多言語翻訳機導入支援(1台1万円上限)
尼崎市:外国人材雇用促進支援補助金
香美町:介護職員確保対策事業助成金
成功事例から学ぶ外国人介護士活用のポイント

成功事例①:関西の特別養護老人ホーム
ある関西の特別養護老人ホームでは、特定技能制度を活用してミャンマー人2名、ベトナム人1名を採用。
成功のポイント:
- 固定指導者による一貫した指導体制
- 介護専門用語をまとめた「語録集」の作成
- 生活面での手厚いサポート(病院付き添い等)
- 国家資格取得への全面的支援
成果:
- 利用者様からの高い評価
- 他職員のモチベーション向上
- 長期的な職場定着
成功事例②:兵庫県内のグループホーム
兵庫県内のあるグループホームでは、EPA制度とあわせて複数の制度を活用し、41名の外国人職員が活躍。
取り組みのポイント:
- 制度の違いを活かした指導方法の統一
- 「個を尊重し 今を大切に 共に生きる」の理念実践
- 国籍や制度を超えた「一職員」としての接し方
学べること:
- 複数制度の併用による効果的な人材確保
- 理念に基づいた受入姿勢の重要性
- 継続的なサポート体制の必要性
よくある質問(専門家に聞く)
Q1. 元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?
「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。
元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:
1. 現場目線での人材選考
- 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
- 技術だけでなく、人柄や適性を重視
- 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ
2. 実践的な教育プログラム
- 現場で本当に必要な技術を優先
- 教科書的な知識より、実際の動きを重視
- 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える
3. 施設側の悩みに寄り添える
- 「受け入れる側」の大変さを理解している
- 現実的なアドバイスができる
- 一緒に問題を解決する姿勢
「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」
Q2. これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?
「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。
一番伝えたいこと
「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」
私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。
それは:
1. 受け入れる側の覚悟
- 最初は時間がかかることを理解する
- 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
- 文化の違いを楽しむ心
2. 外国人介護士のポテンシャル
- 真面目で一生懸命
- 学ぶ意欲が高い
- 利用者様を大切にする心
3. 長期的な視点
- すぐに結果を求めない
- 信頼関係を築くのに時間をかける
- 3年、5年後の姿を一緒に描く
「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」
「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」
最後に
「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」
「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」
制度に関するよくある質問
Q1. 兵庫県で外国人介護士を採用する際の資格要件は?
A. 制度により異なりますが、主な要件は以下の通りです:
特定技能1号(介護)の場合:
- 介護技能評価試験の合格
- 介護日本語評価試験の合格
- または技能実習2号「介護」を良好に修了
技能実習の場合:
- 送出機関での事前研修修了
- 日本語能力試験N4程度以上
EPAの場合:
- 各国の看護学校卒業または介護士認定
- 日本語研修の修了
Q2. 外国人介護士の採用にかかる費用はどのくらいですか?
A. 制度や受入方法により大きく異なりますが、一般的な目安は:
初期費用:
- 紹介手数料:50万円~100万円程度
- 住居確保・生活用品:20万円~50万円程度
- 研修・教育費:10万円~30万円程度
継続費用:
- 給与:月額15万円~25万円程度
- 住居費補助:月額3万円~5万円程度
- 各種支援費用:月額1万円~3万円程度
ただし、兵庫県や各市町村の補助金を活用することで負担を軽減できます。
Q3. 外国人介護士の日本語能力はどの程度必要ですか?
A. 制度や業務内容により異なりますが、目安は以下の通りです:
入職時の推奨レベル:
- 特定技能:N3以上(試験合格が条件)
- 技能実習:N4以上
- EPA:N3以上
介護福祉士国家試験合格率(日本語レベル別):
- N1保有者:86.7%
- N2保有者:53.4%
- N3保有者:25.2%
- N4保有者:25%
(出典: 令和6年度老人保健健康増進等事業調査)
継続的な日本語学習支援により、段階的にレベル向上を図ることが重要です。
Q4. 外国人介護士の受入で最も重要な成功要因は?
A. 成功事例から見える重要な要因は:
1. 組織全体での受入体制:
- 経営陣の明確なコミット
- 全職員への事前説明と理解促進
- 固定指導者の配置
2. 生活面でのサポート:
- 住居の確保
- 生活オリエンテーション
- 緊急時の対応体制
3. 継続的な成長支援:
- 日本語学習の継続支援
- 介護技術の段階的指導
- 資格取得への支援
4. 文化的配慮:
- 宗教・食事への配慮
- 母国との連絡環境整備
- 文化交流の機会創出
Q5. 兵庫県で外国人介護士採用を始める最初のステップは?
A. 以下の順序で進めることをお勧めします:
Step1: 情報収集と計画策定
- 各制度の詳細確認
- 補助金・助成金の調査
- 受入人数と時期の検討
Step2: 体制整備
- 受入担当者の決定
- 住居の確保
- 研修プログラムの準備
Step3: 相談・申請
- ひょうご外国人介護実習支援センターへの相談
- 登録支援機関との連携検討
- 各種申請手続きの開始
Step4: 受入準備
- 職員への説明会実施
- 生活用品の準備
- 翻訳機器の導入
まずは、ひょうご外国人介護実習支援センター(078-362-0176)への相談から始めることをお勧めします。
まとめ
兵庫県における外国人介護士採用は、深刻な人材不足解決の重要な選択肢となっています。
重要なポイント:
- 県内で1,070人の特定技能外国人が既に活躍し、実績と経験が蓄積
- 県・市町村の手厚い補助金制度により初期負担を大幅軽減可能
- 成功事例から学べる具体的な受入・定着のノウハウが存在
次のステップ:
まずはひょうご外国人介護実習支援センターへの相談から始め、自施設に最適な制度と受入方法を検討しましょう。外国人介護士との出会いは、施設にとって新たな成長の機会となるはずです。
YMYL注意:制度の詳細や申請要件は変更される可能性があるため、実際の採用検討時には最新の公的資料や専門機関での確認が必要です。
出典・参考
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」別紙5…兵庫県の介護職員需給データの根拠
- 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日…特定技能受入上限・国籍別ランキング・都道府県別受入状況の根拠
- 内閣府「令和6年版高齢社会白書(全体版)」表1-1-10…兵庫県の高齢化率データの根拠
- 令和6年度老人保健健康増進等事業「外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得の支援強化に関する調査研究事業」…日本語レベル別合格率の根拠
- ひょうご外国人介護実習支援センター公式サイト…兵庫県の外国人介護人材受入支援体制の情報
- 兵庫県公式サイト「外国人介護職員コミュニケーション支援事業」…県の補助金制度詳細
- 神戸市公式サイト「外国人介護職員への日本語学習等支援事業」…神戸市の支援制度詳細
この記事の監修者
大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。