特定技能 介護は5年後どうなる?在留期間の上限・延長条件・残る方法を解説

目次

結論(30秒でわかる要点)

  • 特定技能 介護 5年満了後は帰国・介護福祉士取得・配偶者ビザ・パート合格延長の4つの選択肢がある
  • 介護福祉士国家試験の合格率は外国人で約25-53%、日本語力N2以上が現実的な合格ライン
  • パート合格制度により2025年から最長1年間の在留期間延長が可能になった
  • 対象者:特定技能 介護で働く外国人とその受け入れ施設の担当者
  • 注意:制度は更新されるため、最新の厚生労働省・出入国在留管理庁の公的資料で確認が必要

はじめに

はじめに|介護現場のイメージ

特定技能 介護 5年という在留期間の上限を前に、多くの外国人介護士と受け入れ施設が「5年後はどうなるのか?」という不安を抱えています。

「せっかく慣れた職場を離れなければならないのか」「優秀な人材を手放したくない」「家族と一緒に日本で暮らし続けたい」

このような切実な声に対して、実は複数の選択肢が用意されています。しかし、それぞれの道筋には明確な条件と準備期間が必要です。

この記事でわかること

  • 特定技能 介護 5年満了後の4つの進路選択肢
  • 介護福祉士国家試験の現実的な合格戦略
  • 2025年開始のパート合格延長制度の活用法
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特定技能 介護 5年の基本制度と満了後の現実

特定技能 介護 5年の基本制度と満了後の現実|介護現場のイメージ

用語の定義

特定技能 介護 5年とは:特定技能1号(介護分野)の在留資格で日本に滞在し介護業務に従事できる通算期間の上限(5年間)を指す制度

在留期間の仕組みと通算5年ルール

特定技能1号の在留期間は、在留カードに記載される「許可期間」と「通算在留可能期間」を区別して理解する必要があります。

在留カードの許可期間

  • 1年、6か月、4か月のいずれか
  • 期間満了前に更新申請が必要
  • 転職や一時帰国があっても継続可能

通算在留可能期間

  • 最長5年間(1,825日)
  • 一時帰国期間も含めて計算
  • 転職しても5年はリセットされない
  • 失業期間や休暇期間も通算に含まれる

厚生労働省の統計によると、2024年12月末時点で特定技能「介護」の在留者数は44,367人に達しており、制度開始から約5年で急速に増加しています(出典: 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日)。

5年満了が近づく外国人介護士の現状

2019年の制度開始から約6年が経過し、初期に入国した特定技能外国人の多くが在留期間満了を迎えつつあります。

満了を迎える人材の特徴

  • 20代後半〜30代前半が中心
  • 日本語能力N3〜N2レベル
  • 3〜5年の実務経験を積んだ即戦力
  • 結婚適齢期と重なるケースが多い

特定技能 介護 5年満了後の4つの進路選択肢

特定技能 介護 5年満了後の4つの進路選択肢|介護現場のイメージ

帰国という選択肢とその背景

帰国を選ぶ主な理由

  1. 家族の意向:母国の家族からの帰国要請
  2. 結婚・出産:母国での結婚や子育てを優先
  3. キャリア転換:日本で習得したスキルを母国で活用
  4. 経済的要因:円安の影響で出稼ぎメリットが減少
  5. 他の在留資格取得の困難:条件を満たせない

帰国後の再来日については、特定技能1号では原則として認められていませんが、技術・人文知識・国際業務などの他の在留資格であれば可能性があります。

介護福祉士国家資格取得による在留資格「介護」への移行

介護福祉士の資格取得は、特定技能外国人が日本で長期就労を実現する最も確実な方法です。

介護福祉士取得の条件

  • 3年以上の実務経験(特定技能期間も含む)
  • 実務者研修450時間の修了
  • 介護福祉士国家試験の合格

国家試験の現実的な合格率
厚生労働省の調査データによると、外国人受験者の日本語レベル別合格率は以下の通りです:

  • N1保有者:86.7%
  • N2保有者:53.4%
  • N3保有者:25.2%
  • N4保有者:25%
  • N5保有者:12.5%

(出典: 令和6年度老人保健健康増進等事業「外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得の支援強化に関する調査研究事業」)

在留資格「介護」のメリット

  • 在留期間の上限なし(更新により実質無期限)
  • 家族帯同が可能
  • 永住権申請の道筋
  • 給与・待遇の向上
  • キャリアアップの機会拡大

配偶者ビザ(日本人・永住者の配偶者等)への変更

日本人または永住者との結婚により、配偶者ビザへの変更が可能です。

配偶者ビザの特徴

  • 就労制限なし
  • 在留期間の上限なし
  • 家族としての安定した地位
  • 永住権申請への最短ルート

注意すべき点

  • 偽装結婚の疑いを避けるための十分な証明が必要
  • 安定した収入と生活基盤の証明
  • 日本語能力の向上が望ましい

パート合格制度による在留期間延長(2025年新制度)

2025年から開始された介護福祉士国家試験のパート合格制度により、新たな選択肢が生まれました。

延長の条件

  1. 特定技能在留期間満了直前の国家試験で全パート受験
  2. 1パート以上の合格
  3. 総得点の8割以上を取得
  4. 受け入れ機関の継続雇用意思
  5. 合格に向けた指導・研修体制の確保

延長期間と活用法

  • 最長1年間の延長
  • 延長期間中に再受験が可能
  • 合格すれば在留資格「介護」への変更
  • 不合格の場合は帰国

介護福祉士国家試験合格のための現実的戦略

5年間の学習スケジュール設計

理想的な学習計画(4月入社の場合)

1年目:基礎固め

  • 日本語能力N3→N2レベルへ向上
  • 初任者研修の修了
  • 現場での基本用語習得

2年目:専門知識の蓄積

  • 実務者研修450時間の受講
  • 介護記録の正確な記述練習
  • 制度・法律の基礎理解

3年目:初回受験

  • 実務経験見込みでの受験
  • 過去問題集による集中学習
  • 模擬試験での実力確認

4年目:再挑戦(必要に応じて)

  • 前回の弱点分析と対策
  • より高度な専門知識の習得
  • 日本語表現力の向上

5年目:最終チャンス

  • パート合格制度の活用も視野
  • 総合的な復習と弱点克服
  • 精神的なサポート体制の強化

効果的な学習支援体制の構築

施設側の支援体制

  • 勤務時間の調整(試験前の学習時間確保)
  • 日本人職員による学習サポート
  • 外部講師による専門研修の実施
  • 受験費用や教材費の補助

外国人介護士自身の取り組み

  • 日常業務での専門用語の積極的な使用
  • 利用者・家族とのコミュニケーション向上
  • 同僚との情報交換と相互学習
  • 母国語での基礎知識の補完

受け入れ施設が知っておくべき支援制度と活用法

厚生労働省の支援事業

外国人介護人材受入・定着支援等事業

  • 日本語学習支援
  • 介護技能向上研修
  • 相談支援体制
  • 介護福祉士国家試験対策

都道府県別の支援制度
各都道府県で独自の支援制度が用意されており、受験対策講座や学習教材の提供、受験料補助などが実施されています。

登録支援機関との連携

登録支援機関の役割

  • 学習計画の策定支援
  • 専門講師の紹介
  • 他施設との情報共有
  • 制度変更への対応

効果的な連携方法

  • 定期的な進捗確認会議
  • 複数施設での合同研修
  • 成功事例の共有
  • 課題解決のための協議

よくある質問(専門家に聞く)

これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?

「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。

一番伝えたいこと

「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」

私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。

それは:

1. 受け入れる側の覚悟

  • 最初は時間がかかることを理解する
  • 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
  • 文化の違いを楽しむ心

2. 外国人介護士のポテンシャル

  • 真面目で一生懸命
  • 学ぶ意欲が高い
  • 利用者様を大切にする心

3. 長期的な視点

  • すぐに結果を求めない
  • 信頼関係を築くのに時間をかける
  • 3年、5年後の姿を一緒に描く

「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」

「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」

最後に

「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」

「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」

元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?

「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。

元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:

1. 現場目線での人材選考

  • 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
  • 技術だけでなく、人柄や適性を重視
  • 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ

2. 実践的な教育プログラム

  • 現場で本当に必要な技術を優先
  • 教科書的な知識より、実際の動きを重視
  • 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える

3. 施設側の悩みに寄り添える

  • 「受け入れる側」の大変さを理解している
  • 現実的なアドバイスができる
  • 一緒に問題を解決する姿勢

「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」

制度に関するよくある質問

Q1. 特定技能 介護 5年満了後、すぐに帰国しなければならないのですか?

A. いいえ、必ずしも帰国する必要はありません。介護福祉士の資格取得、配偶者ビザへの変更、パート合格による延長など、複数の選択肢があります。ただし、それぞれに条件があるため、早めの準備が重要です。

Q2. パート合格制度はどのような場合に利用できますか?

A. 特定技能在留期間満了直前の介護福祉士国家試験で、全パートを受験し、1パート以上合格かつ総得点の8割以上を取得した場合に利用できます。また、受け入れ機関の継続雇用意思と指導体制の確保が条件となります。

Q3. 介護福祉士の合格率を上げるために最も重要なことは何ですか?

A. 日本語能力の向上が最も重要です。N2レベル以上の日本語力があれば合格率は50%を超えます。また、実務経験と並行した計画的な学習、施設側のサポート体制も合格の鍵となります。

Q4. 5年間で介護福祉士に合格できなかった場合の選択肢は?

A. パート合格制度による1年延長、配偶者ビザへの変更、技術・人文知識・国際業務への在留資格変更などの選択肢があります。どの選択肢も条件があるため、個別の状況に応じた検討が必要です。

Q5. 受け入れ施設として5年後の人材定着のために今できることは?

A. 入職1年目からの計画的な学習支援、日本語能力向上のサポート、介護福祉士受験対策の実施、パート合格制度への対応準備などが重要です。また、外国人介護士との長期的な関係構築も大切です。

まとめ

特定技能 介護 5年満了後の進路について、以下の要点を整理します:

  • 4つの選択肢:帰国、介護福祉士取得、配偶者ビザ、パート合格延長のいずれかを早期に検討
  • 成功の鍵:日本語能力N2以上の取得と計画的な学習スケジュールの実行
  • 新制度活用:2025年開始のパート合格延長制度により、より現実的な資格取得が可能

外国人介護士と受け入れ施設の双方にとって、5年後の選択肢を理解し、早期から準備を進めることが重要です。まずは現在の日本語レベルの確認と、具体的な学習計画の策定から始めることをお勧めします。

【YMYL注意】 在留資格や試験制度は法改正により変更される可能性があります。最終的な判断は最新の厚生労働省・出入国在留管理庁の公的資料および専門家にご確認ください。

出典・参考

  • 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日…特定技能受入上限・国籍別ランキング・都道府県別受入状況の根拠
  • 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」…全国介護職員必要数データの根拠
  • 令和6年度老人保健健康増進等事業「外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得の支援強化に関する調査研究事業」…日本語レベル別合格率・受験理由・職場支援の根拠
  • 出入国在留管理庁「特定技能制度」…在留期間・更新手続きの根拠
  • 公益財団法人社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」…受験資格・試験内容の根拠

この記事の監修者

大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。


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