結論(30秒でわかる要点)
- 特定技能介護は事業所の常勤介護職員数が受け入れ上限(日本人等含む)
- 全国では2024-2028年度で13万5,000人の受け入れ見込み数を設定
- 技能実習生・EPA候補者・留学生は常勤職員数に含まれない
- 対象者:介護施設の経営者・人事担当者・外国人採用検討中の事業所
- 注意:制度は更新されるため最新の厚生労働省資料で確認要
はじめに
「特定技能で外国人介護士を受け入れたいけど、何人まで採用できるの?」「うちの施設の規模だと、実際どのくらい受け入れ可能なの?」
このような疑問をお持ちの介護施設経営者や人事担当者の方は多いのではないでしょうか。特定技能介護の受け入れ人数には、他の分野とは異なる独特の制限があり、正しく理解しておかないと採用計画に大きな影響を与える可能性があります。
この記事でわかること
- 特定技能介護の受け入れ人数制限の具体的な仕組み
- 常勤介護職員数の計算方法と注意点
- 全国の受け入れ状況と今後の見通し
特定技能介護受け入れ人数の基本ルール
用語の定義
「特定技能介護受け入れ人数」とは:介護事業所が雇用できる特定技能1号外国人の上限数で、常勤介護職員総数と同数まで受け入れ可能な制度
介護分野独特の人数制限
特定技能制度の16分野のうち、介護分野は建設分野と並んで受け入れ人数に制限がある数少ない分野です。
制限の内容
- 事業所単位で特定技能1号外国人の受け入れ上限を設定
- 上限数:日本人等の常勤介護職員の総数まで
- 技能実習生・EPA候補者・留学生は常勤職員数に含まれない
常勤介護職員に含まれる人材
含まれる人材
- 日本人の常勤介護職員
- 在留資格「介護」を持つ外国人
- EPA介護福祉士(国家試験合格者)
- 身分・地位に基づく在留資格の外国人(永住者・日本人の配偶者等)
含まれない人材
- 技能実習生
- EPA介護福祉士候補者
- 留学生(アルバイト)
- 他の特定技能1号外国人
受け入れ人数の計算方法と実践的な活用法
Step1:現在の常勤介護職員数を把握
まず、自施設の常勤介護職員数を正確に把握することから始めます。
計算例
- 日本人常勤介護職員:15人
- 在留資格「介護」の外国人:2人
- EPA介護福祉士:1人
- 合計:18人
この場合、特定技能1号外国人を最大18人まで受け入れ可能です。
Step2:実際の受け入れ計画を立てる
段階的な受け入れ計画の例
- 第1段階:2-3人を試験的に受け入れ
- 第2段階:定着状況を見て5-8人に拡大
- 第3段階:運営が安定したら上限まで検討
Step3:支援体制の整備
受け入れ前に準備すべきこと
- 登録支援機関との契約
- 日本語学習支援の環境整備
- 住居確保と生活支援体制
- 既存職員への説明と理解促進
全国の受け入れ状況と成功事例
全国の受け入れ見込み数と実績
2024-2028年度の受け入れ見込み数
- 介護分野:13万5,000人(全16分野中3位)
- 工業製品製造業:17万3,300人
- 飲食料品製造業:13万9,000人
2024年6月末時点の実績
- 介護分野:約4万4,000人
- 充足率:約32.6%(見込み数に対して)
成功事例①:段階的受け入れで定着率向上
関西のある特別養護老人ホーム(定員80名)では、常勤介護職員25名の体制で、特定技能外国人を段階的に受け入れました。
取り組み内容
- 初年度:フィリピン人2名を受け入れ
- 2年目:ベトナム人3名を追加
- 現在:計5名が安定して勤務
成功のポイント
- 受け入れ前の職員研修実施
- メンター制度による個別サポート
- 定期的な面談と課題解決
成功事例②:多国籍チームで利用者満足度向上
東京都内のグループホーム(定員18名)では、常勤介護職員12名の体制で、多国籍の特定技能外国人を受け入れています。
受け入れ状況
- インドネシア人:2名
- フィリピン人:1名
- ベトナム人:1名
利用者・家族からの評価
- 「明るく丁寧な介護で安心」
- 「一生懸命な姿勢に感動」
- 「日本人職員との連携も良好」
よくある質問(専門家に聞く)
Q. 元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?
「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。
元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:
1. 現場目線での人材選考
- 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
- 技術だけでなく、人柄や適性を重視
- 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ
2. 実践的な教育プログラム
- 現場で本当に必要な技術を優先
- 教科書的な知識より、実際の動きを重視
- 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える
3. 施設側の悩みに寄り添える
- 「受け入れる側」の大変さを理解している
- 現実的なアドバイスができる
- 一緒に問題を解決する姿勢
「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」
Q. これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?
「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。
一番伝えたいこと
「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」
私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。
それは:
1. 受け入れる側の覚悟
- 最初は時間がかかることを理解する
- 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
- 文化の違いを楽しむ心
2. 外国人介護士のポテンシャル
- 真面目で一生懸命
- 学ぶ意欲が高い
- 利用者様を大切にする心
3. 長期的な視点
- すぐに結果を求めない
- 信頼関係を築くのに時間をかける
- 3年、5年後の姿を一緒に描く
「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」
「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」
最後に
「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」
「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」
制度に関するよくある質問
Q1. 特定技能介護受け入れ人数の上限を超えた場合はどうなりますか?
A. 上限を超えた受け入れは在留資格の許可が下りません。出入国在留管理庁での審査段階で、常勤介護職員数と受け入れ予定人数の整合性が厳格にチェックされます。計画的な人員配置と正確な職員数の把握が重要です。
Q2. 常勤介護職員が退職した場合、特定技能外国人の在留資格に影響はありますか?
A. 日本人職員の退職により常勤介護職員数が減少した場合、特定技能外国人の人数が上限を超える可能性があります。この場合、新たな日本人職員の採用または特定技能外国人の配置転換などの対応が必要になります。
Q3. 特定技能介護受け入れ人数の制限は将来的に緩和される可能性はありますか?
A. 介護分野の深刻な人手不足を背景に、制度の見直しが継続的に検討されています。2024年4月には訪問介護への従事が一部解禁されるなど、段階的な規制緩和が進んでいます。最新の動向は厚生労働省の発表を確認してください。
Q4. 特定技能介護受け入れ人数に関する費用はどのくらいですか?
A. 受け入れに関する主な費用は以下の通りです:
- 登録支援機関への委託費用:月額2-4万円程度
- 住居確保費用:月額3-6万円程度
- 生活支援・通訳費用:月額1-2万円程度
- その他(健康診断、研修等):年間10-20万円程度
Q5. 特定技能介護受け入れ人数の計画を立てる際の注意点は?
A. 以下の点に注意して計画を立てることが重要です:
- 現在の常勤職員数の正確な把握
- 今後3-5年の職員採用・退職予測
- 施設の運営方針との整合性確認
- 支援体制の整備状況
- 地域の住居確保の可能性
まとめ
- 特定技能介護の受け入れ人数は常勤介護職員数が上限で、計画的な人員配置が重要
- 全国で13万5,000人の受け入れ見込みに対し、現在は約3割の充足率で成長余地が大きい
- 段階的な受け入れと丁寧な支援体制構築が成功の鍵となる
特定技能外国人の受け入れは、単なる人手不足解消ではなく、多様性豊かな職場環境の構築と利用者サービスの向上につながります。まずは現在の職員体制を正確に把握し、無料相談から始めてみることをおすすめします。
【YMYL注意】制度の詳細や最新の運用状況については、厚生労働省や出入国在留管理庁の公式資料で確認し、専門家への相談も併せて行ってください。
出典・参考
- 厚生労働省「介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」…介護分野の人数制限ルールの根拠
- 出入国在留管理庁「特定技能1号在留外国人数」…全国の受け入れ実績データの出典
- 出入国在留管理庁「特定技能制度の受入れ見込み数の再設定」…2024-2028年度の受け入れ見込み数の根拠
- 厚生労働省「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-介護分野の基準について-」…常勤職員の定義と計算方法の詳細
- 法務省出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」…制度全般の疑問解決の参考資料
この記事の監修者
大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。

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