結論(30秒でわかる要点)
- 山口県は2026年までに約3,000人の介護職員不足が予想され、外国人介護士の採用が急務
- 特定技能・EPA・技能実習・在留資格「介護」の4つの受入制度があり、それぞれ特徴が異なる
- 山口県では外国人材雇用アドバイザーによる支援や奨学金制度など充実したサポート体制を整備
- 対象者:山口県内の介護事業所経営者、人事担当者、外国人介護士採用を検討中の施設
- 注意:制度は随時更新されるため、最新の公的資料で詳細を確認することが重要
はじめに

山口県の介護現場では、深刻な人手不足が続いています。高齢化率35.3%(2023年現在)という全国でも上位の高齢化が進む中、介護職員の確保は喫緊の課題となっています。
「外国人介護士の採用を検討したいが、どこから始めればよいかわからない」「制度が複雑で理解が難しい」「実際の採用プロセスや費用が不安」といった声を多く耳にします。
この記事では、山口県での外国人介護士採用について、制度の基礎から具体的な手順、成功事例まで包括的に解説します。
この記事でわかること
- 山口県の介護人材不足の現状と外国人介護士採用の必要性
- 4つの受入制度の特徴と選び方
- 山口県独自の支援制度と活用方法
山口県の介護人材不足と外国人介護士採用の背景

用語の定義
「外国人介護士 採用 山口県」とは:山口県内の介護事業所が、EPA・特定技能・技能実習・在留資格「介護」のいずれかの制度を活用して外国人材を雇用すること
山口県の介護人材不足の深刻さ
厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」によると、山口県では以下の人材不足が予想されています:
- 2022年実績:28,124人
- 2026年必要数:31,108人(2022年比 +2,984人)
- 2040年必要数:31,646人(2022年比 +3,522人)
この数字は、今後4年間で約3,000人の新たな介護職員が必要であることを示しています。
高齢化の進行と介護需要の増大
山口県の高齢化率は35.3%(2023年現在)で、全国平均を大きく上回っています。さらに、2050年には42.3%まで上昇すると予測されており、介護需要の急激な増加が見込まれます。
外国人介護士採用が注目される理由
- 即戦力としての期待:特定技能制度では技能試験合格者を受け入れ
- 長期雇用の可能性:在留資格「介護」では更新回数に制限なし
- 多様な文化的背景:利用者様への新たな刺激と職場の活性化
- 真面目な勤務態度:多くの受入施設で高い評価
山口県で選べる4つの外国人介護士受入制度

特定技能1号「介護」制度
概要
中小・小規模事業者の人手不足対応を目的とした制度で、一定の専門性・技能を有する即戦力外国人を受け入れます。
主な特徴
- 雇用期間:最大5年間
- 技能水準:介護技能評価試験・介護日本語評価試験合格
- 受入上限:135,000人(5年間)
- 対象外:訪問系サービス
- 雇用形態:直接雇用のみ
山口県の受入状況
2024年6月時点で226人が就労しており、全国21,815人中の約1%を占めています。
EPA(経済連携協定)に基づく受入
概要
二国間の連携強化を目的として、日本の介護施設等で就労・研修をしながら介護福祉士資格取得を目指す制度です。
主な特徴
- 対象国:インドネシア、フィリピン、ベトナム
- マッチング機関:JICWELS(公益社団法人 国際厚生事業団)
- 目標:介護福祉士国家資格取得
- 在留期間:最大4年間(資格取得後は在留資格「介護」に変更可能)
在留資格「介護」
概要
介護福祉士養成施設を卒業し、介護福祉士資格を取得した外国人が対象の制度です。
主な特徴
- 前提条件:介護福祉士資格取得
- 在留期間:最長5年(更新回数制限なし)
- 永続的就労:可能
- 転職:同一業種内で可能
技能実習制度
概要
日本から諸外国への技能移転を目的とした制度で、OJTを通じて技能や技術を学びます。
主な特徴
- 雇用期間:最長5年間
- 期間更新:1年ごと(試験あり)
- 監理団体:OTIT(外国人技能実習機構)で検索可能
- 目的:母国の経済発展への貢献
山口県独自の外国人介護士支援制度

山口県による企業支援
外国人材雇用ハンドブック
県内企業の円滑な外国人材受入を支援するため、雇用制度や関係機関の情報を網羅したハンドブックを提供しています。
外国人材雇用アドバイザー
山口しごとセンターに専門アドバイザーを配置し、以下のサポートを実施:
- 雇用制度に関する助言
- 採用に係る相談対応
- 関係機関との連携支援
外国人介護留学生奨学金等支援事業
概要
介護福祉士資格取得を目指す外国人留学生に対し、県内介護施設等が給付する奨学金等の一部を助成する制度です。
助成内容
- 学費:年額20万円上限(基準額60万円×1/3)
- 居住費:年額20万円上限(基準額60万円×1/3)
- 初期費用加算:5万円上限(入居時のみ)
対象期間
- 学費:県内日本語学校修学期間1年以内
- 居住費:日本語学校1年+介護福祉士養成施設2〜3年
下関市の外国人介護人材確保支援事業補助金
補助内容
- 転入旅費:最短距離×20円/km
- 引越費用:実費
- 住宅家賃:1か月分
- 上限:20万円/世帯
対象者
2025年4月1日以降に就職し、以下の在留資格を持つ方:
- 介護
- 特定技能(介護分野)
- 技能実習(介護関連)
- 特定活動(介護福祉士候補者等)
成功事例と導入のポイント
成功事例①:特別養護老人ホームでの複数名採用
背景
関西のある特別養護老人ホームでは、慢性的な人手不足に悩んでいました。日本人職員の採用が困難な中、外国人介護士の採用を決断しました。
取り組み内容
- フィリピン人介護士2名を同時期に採用
- 日本語研修と介護技術研修を並行実施
- メンター制度による個別サポート
- 文化的配慮(宗教的な食事制限への対応等)
成果
- 定着率100%(採用から2年経過時点)
- 利用者様からの評価も高く、職場の雰囲気が向上
- 他の職員の意識改革にも好影響
成功事例②:グループホームでの段階的導入
背景
ある地域密着型のグループホームでは、夜勤対応できる職員不足が深刻でした。
取り組み内容
- まず1名から開始し、慣れてから追加採用
- 日本人職員との業務分担を明確化
- 定期的な面談とフォローアップ体制構築
- 地域住民への理解促進活動
成果
- 夜勤体制の安定化
- 職員の働き方改善(残業時間削減)
- 地域住民の理解と受容
よくある質問(専門家に聞く)
これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?
「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。
一番伝えたいこと
「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」
私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。
それは:
1. 受け入れる側の覚悟
- 最初は時間がかかることを理解する
- 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
- 文化の違いを楽しむ心
2. 外国人介護士のポテンシャル
- 真面目で一生懸命
- 学ぶ意欲が高い
- 利用者様を大切にする心
3. 長期的な視点
- すぐに結果を求めない
- 信頼関係を築くのに時間をかける
- 3年、5年後の姿を一緒に描く
「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」
「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」
最後に
「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」
「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」
元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?
「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。
元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:
1. 現場目線での人材選考
- 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
- 技術だけでなく、人柄や適性を重視
- 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ
2. 実践的な教育プログラム
- 現場で本当に必要な技術を優先
- 教科書的な知識より、実際の動きを重視
- 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える
3. 施設側の悩みに寄り添える
- 「受け入れる側」の大変さを理解している
- 現実的なアドバイスができる
- 一緒に問題を解決する姿勢
「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」
制度に関するよくある質問
Q1. 外国人介護士 採用 山口県で最も利用しやすい制度は何ですか?
A. 施設の状況により最適な制度は異なりますが、即戦力を求める場合は「特定技能1号」、長期的な人材育成を重視する場合は「EPA」がおすすめです。特定技能は技能試験合格者のため比較的早期から戦力になり、EPAは介護福祉士資格取得を目指すため将来的なリーダー候補として期待できます。
Q2. 外国人介護士 採用 山口県での費用はどのくらいかかりますか?
A. 制度により異なりますが、一般的に以下の費用が発生します:
- 人材紹介料:50万円〜100万円程度
- 在留資格申請費用:5万円〜10万円程度
- 研修費用:10万円〜30万円程度
- 住居確保費用:初期費用20万円〜40万円程度
ただし、山口県や各市町村の補助金制度を活用することで負担軽減が可能です。
Q3. 外国人介護士 採用 山口県で日本語能力はどの程度必要ですか?
A. 制度により要求レベルが異なります:
- 特定技能:介護日本語評価試験合格レベル
- EPA:入国時は基礎レベル、段階的に向上
- 在留資格「介護」:介護福祉士資格取得レベル
- 技能実習:基礎的な日本語能力
実際の現場では、専門用語の習得に時間がかかるため、継続的な日本語サポートが重要です。
Q4. 外国人介護士 採用 山口県での定着率を向上させるポイントは?
A. 以下の取り組みが効果的です:
- 文化的配慮(宗教・食事・休暇等)
- メンター制度の導入
- 定期的な面談とフォローアップ
- キャリアパスの明示
- 日本語学習支援の継続
- 職場環境の整備(多言語表示等)
特に、「一緒に成長する」という意識を職場全体で共有することが重要です。
Q5. 外国人介護士 採用 山口県で利用できる支援制度にはどのようなものがありますか?
A. 山口県では以下の支援制度が利用できます:
- 山口しごとセンターの外国人材雇用アドバイザー
- 外国人介護留学生奨学金等支援事業
- 各市町村の独自補助金(下関市等)
- 外国人材雇用ハンドブックの提供
- 生活支援情報の多言語提供
これらの制度を組み合わせることで、採用から定着まで包括的なサポートが受けられます。
まとめ
山口県での外国人介護士採用は、深刻な人材不足解決の有効な手段です。重要なポイントは以下の通りです:
- 制度選択の重要性:施設の状況に応じて特定技能・EPA・技能実習・在留資格「介護」から最適な制度を選択
- 県独自の支援活用:外国人材雇用アドバイザーや奨学金制度など、山口県の充実したサポート体制を積極的に活用
- 長期的視点での取り組み:「人手不足の穴埋め」ではなく「一緒に成長する仲間」として受け入れる姿勢が成功の鍵
まずは山口しごとセンターの外国人材雇用アドバイザーに相談し、自施設に最適な受入制度と具体的な手順を確認することから始めましょう。
【YMYL注意】 外国人介護士採用に関する制度や要件は随時更新される可能性があります。最終的な判断は最新の公的資料や専門家への確認を行ってください。
出典・参考
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」…山口県の介護職員必要数データの根拠
- 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日…特定技能受入上限・国籍別ランキング・山口県受入状況の根拠
- 内閣府「令和6年版高齢社会白書(全体版)」…山口県高齢化率データの根拠
- 山口県公式サイト「外国人介護人材に関する情報について」…県の支援制度に関する情報
- 山口県福祉人材センター「外国人介護留学生奨学金等支援事業」…奨学金制度の詳細情報
- 下関市公式サイト「外国人介護人材確保支援事業補助金について」…市町村独自の補助金制度
- 出入国在留管理庁「外国人生活支援ポータルサイト」…外国人の生活支援情報
この記事の監修者
大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。
