結論(30秒でわかる要点)
- 山形県では外国人介護士の受入が139人(2024年6月時点)で、今後さらなる拡大が期待される
- EPA・技能実習・特定技能・在留資格「介護」の4つの制度から選択可能
- 県の支援センターによる研修・相談体制が整備されており、初回採用でも安心
- 高齢化率35.2%の山形県では2026年までに538人の介護職員増員が必要
- 制度は更新される可能性があるため、最新の公的資料での確認が必要
はじめに

山形県で介護施設を運営される皆様、外国人介護士の採用を検討されていませんか?
人手不足が深刻化する中、「外国人介護士を受け入れたいけれど、どこから始めればいいのか分からない」「言葉の壁や文化の違いが心配」といった声をよく耳にします。
山形県の高齢化率は35.2%(出典: 内閣府「令和6年版高齢社会白書」)と全国平均を大きく上回り、2026年までに538人の介護職員増員が必要(出典: 厚生労働省「第9期介護保険事業計画」)な状況です。一方で、外国人介護士の受入実績は139人(2024年6月時点)とまだまだ拡大の余地があります。
この記事でわかること
- 山形県で利用できる外国人介護士採用の4つの制度
- 具体的な採用手順と注意点
- 県内の支援体制と活用方法
外国人介護士採用の基礎知識

用語の定義
外国人介護士採用とは:EPA・技能実習・特定技能・在留資格「介護」の4つの制度を活用して、海外から介護人材を受け入れ、日本の介護現場で働いてもらう仕組みです。
山形県の現状と背景
山形県では急速な高齢化が進んでおり、2050年には高齢化率が44.3%に達する見込みです(出典: 内閣府「令和6年版高齢社会白書」)。これは現在の35.2%から9.1ポイントの大幅な上昇を意味します。
現在の介護職員数は20,856人(2022年実績)ですが、2026年には21,394人、2040年には21,995人が必要とされており(出典: 厚生労働省「第9期介護保険事業計画」)、継続的な人材確保が急務となっています。
外国人介護士採用が注目される理由
- 深刻な人材不足: 全国で2040年までに570,000人の介護職員増員が必要
- 若い労働力の確保: 外国人介護士の多くは20~30代の働き盛り
- 多様性による職場活性化: 異文化交流による新たな気づきや学び
- 国際貢献: 技術移転による相手国の介護水準向上
山形県で選択できる4つの制度

Step1: 制度の特徴を理解する
EPA(経済連携協定)
- 対象国: インドネシア、フィリピン、ベトナム
- 滞在期間: 最大4年(資格取得後は更新可能)
- 特徴: 国家資格取得を目指す候補者
技能実習
- 滞在期間: 最大5年
- 特徴: 技術移転を目的とした制度
- 注意点: 転職に制限あり
特定技能
- 滞在期間: 最大5年(更新可能)
- 特徴: 即戦力として期待
- メリット: 転職可能、直接雇用のみ
在留資格「介護」
- 対象: 介護福祉士資格保有者
- 滞在期間: 制限なし
- 特徴: 最も安定した雇用形態
Step2: 自施設に適した制度を選択する
制度選択のポイント:
- 即戦力が欲しい: 特定技能または在留資格「介護」
- 長期的に育成したい: EPAまたは技能実習
- コストを抑えたい: 技能実習(監理団体経由)
- 転職リスクを避けたい: EPA(国家資格取得まで)
Step3: 受入準備を整える
必要な準備項目
- 宿舎の確保(個室または2人部屋が一般的)
- 日本語学習環境の整備
- 指導担当者の選定
- 文化・宗教への配慮体制
- 生活サポート体制の構築
山形県の支援体制と成功事例

山形県外国人介護人材支援センターの活用
2023年度から設置された支援センターでは、以下のサービスを提供しています:
提供サービス
- 集合研修の実施(日本語・介護技術)
- 各施設への講師派遣
- 事業者向け説明会の開催
- 個別相談対応
所在地: 山形市山家町2-7-17(一般社団法人山形県地域包括支援センター等協議会内)
連絡先: TEL 023-666-7087
県内施設の成功事例
事例1: 特別養護老人ホームでの取り組み
ある県内の特別養護老人ホームでは、EPA制度を活用してインドネシア人介護士を受け入れています。受入から3年目で介護福祉士国家試験に合格し、現在は指導的な立場で活躍しています。
成功のポイント:
- 週1~2回、各2時間の日本語教育を実施
- 宗教的配慮(礼拝時間の確保、ハラール食材への対応)
- 日本人職員との定期的な交流会
事例2: グループホームでの多国籍チーム
県内のあるグループホームでは、フィリピン・ベトナム・ミャンマー出身の特定技能介護士3名を採用。利用者様からは「いつも笑顔で優しい」と好評で、職場の雰囲気も明るくなったと報告されています。
工夫した点:
- 母国語での相談体制(同国出身の先輩職員配置)
- 文化紹介イベントの開催
- 段階的な業務習得プログラム
よくある質問(専門家に聞く)
Q1: これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?
A1: 「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。
一番伝えたいこと
「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」
私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。
それは:
1. 受け入れる側の覚悟
- 最初は時間がかかることを理解する
- 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
- 文化の違いを楽しむ心
2. 外国人介護士のポテンシャル
- 真面目で一生懸命
- 学ぶ意欲が高い
- 利用者様を大切にする心
3. 長期的な視点
- すぐに結果を求めない
- 信頼関係を築くのに時間をかける
- 3年、5年後の姿を一緒に描く
「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」
「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」
最後に
「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」
「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」
Q2: 元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?
A2: 「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。
元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:
1. 現場目線での人材選考
- 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
- 技術だけでなく、人柄や適性を重視
- 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ
2. 実践的な教育プログラム
- 現場で本当に必要な技術を優先
- 教科書的な知識より、実際の動きを重視
- 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える
3. 施設側の悩みに寄り添える
- 「受け入れる側」の大変さを理解している
- 現実的なアドバイスができる
- 一緒に問題を解決する姿勢
「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」
制度に関するよくある質問
Q3: 外国人介護士採用に必要な資格や許可はありますか?
A3: 制度によって異なります。EPA・技能実習・特定技能は事前の届出や登録が必要です。特定技能の場合は、「1号特定技能外国人支援計画」の策定と出入国在留管理庁への提出が必要です。また、登録支援機関への委託も可能です。詳細は山形県外国人介護人材支援センターにご相談ください。
Q4: 外国人介護士採用にかかる費用はどのくらいですか?
A4: 制度や仲介業者により大きく異なります。一般的な目安として、EPA:年間約50~100万円、技能実習:年間約30~80万円、特定技能:年間約40~120万円程度です。これには渡航費、宿舎費、研修費、管理費などが含まれます。山形県では補助金制度もあるため、詳細は県の担当窓口でご確認ください。
Q5: 日本語能力はどの程度必要ですか?
A5: 制度により異なります。特定技能は介護技能評価試験と介護日本語評価試験の合格が必要です。EPAは入国時N5程度、技能実習は入国時N4程度が一般的です。ただし、介護福祉士国家試験の合格率はN1保有者で86.7%、N2で53.4%(出典: 令和6年度老人保健健康増進等事業)となっており、継続的な日本語学習支援が重要です。
Q6: 宗教的な配慮はどの程度必要ですか?
A6: 個人により異なりますが、イスラム教徒の場合は礼拝時間の確保、ハラール食材への配慮、断食期間中の体調管理などが必要です。県内の成功事例では、個々の職員と丁寧に話し合い、それぞれに合った対応を行っています。文化・宗教への理解と尊重が、良好な関係構築の基盤となります。
Q7: 外国人介護士が途中で帰国してしまうリスクはありますか?
A7: 制度により異なります。技能実習は転職制限があるため比較的安定していますが、特定技能は転職可能です。ただし、適切な受入環境と支援体制があれば定着率は高くなります。全国データでは、職場からの支援(日本語教育、勤務調整等)を受けた外国人介護士の満足度が高いことが報告されています(出典: 令和6年度老人保健健康増進等事業)。
まとめ
山形県における外国人介護士採用は、以下の3つのポイントを押さえることで成功につながります:
- 制度理解と適切な選択: EPA・技能実習・特定技能・在留資格「介護」から自施設に最適な制度を選択
- 県の支援体制の活用: 山形県外国人介護人材支援センターの研修・相談サービスを積極的に利用
- 長期的視点での受入準備: 文化的配慮と継続的な日本語教育体制の構築
山形県では2026年までに538人の介護職員増員が必要な状況です。外国人介護士の受入は、この人材不足解決の重要な選択肢の一つとなります。
まずは山形県外国人介護人材支援センター(TEL: 023-666-7087)への相談から始めてみてはいかがでしょうか。専門スタッフが制度選択から受入準備まで、丁寧にサポートいたします。
【YMYL注意】 制度内容や支援内容は変更される可能性があります。最終的な判断は最新の公的資料および専門家にご確認ください。
出典・参考
- 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」(令和7年3月28日)…特定技能受入上限・国籍別ランキング・都道府県別受入状況の根拠
- 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」…山形県・全国の介護職員必要数データの根拠
- 内閣府「令和6年版高齢社会白書(全体版)」…山形県高齢化率データの根拠
- 令和6年度老人保健健康増進等事業「外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得の支援強化に関する調査研究事業」…日本語レベル別合格率・職場支援データの根拠
- 山形県公式サイト「外国人介護人材の受入れについて」…県の支援制度・補助金情報の根拠
- 山形県公式サイト「山形県外国人介護人材支援センターについて」…支援センター詳細情報の根拠
この記事の監修者
大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。
