結論(30秒でわかる要点)
- 介護分野の特定技能は技能実習からの移行が可能で、最長5年間の就労が認められる制度
- 技能実習2号を良好に修了し、介護技能評価試験・介護日本語評価試験に合格すれば移行可能
- 2025年4月から訪問介護への従事も解禁され、活用の幅が大きく広がった
- 対象者:介護施設の人事担当者、外国人材受け入れを検討する事業者
- 注意:制度は更新されるため、最新の公的資料で詳細を必ず確認してください
はじめに
介護業界の深刻な人手不足に直面する中、「介護 特定技能実習生」への関心が高まっています。技能実習から特定技能への移行制度を活用することで、即戦力となる外国人材を確保できる可能性があります。
しかし、制度の詳細や移行要件、受け入れ体制の整備方法など、分からないことが多いのも現実です。間違った理解のまま進めてしまうと、せっかくの機会を逃してしまうかもしれません。
この記事でわかること
- 介護分野における技能実習から特定技能への移行制度の全体像
- 移行に必要な試験内容と合格要件の詳細
- 受け入れ施設が準備すべき体制と注意点
介護分野における技能実習から特定技能への移行制度とは
用語の定義
「介護 特定技能実習生」とは:技能実習2号を良好に修了した外国人が、介護技能評価試験等に合格して特定技能1号に移行し、介護施設で就労する外国人材のことです。
制度の背景と現状
日本の介護業界は2025年に約35万人の人手不足が見込まれており、外国人材の活用が急務となっています。厚生労働省の統計によると、介護関係職種の有効求人倍率は3.7倍と全職種平均の約3倍に達しており、深刻な状況が続いています。
こうした背景から、2019年4月に創設された特定技能制度では、介護分野が重要な対象分野の一つとして位置づけられました。特に技能実習生からの移行ルートは、既に日本の介護現場を経験した人材を活用できる有効な手段として注目されています。
技能実習から特定技能への移行が可能な理由
技能実習制度は本来、開発途上国への技能移転を目的とした国際貢献制度です。一方、特定技能制度は人手不足解消を目的とした就労制度として設計されています。
この2つの制度をつなぐ移行制度により、以下のメリットが生まれます:
- 日本の介護現場を既に経験した人材の継続活用
- 新たな研修期間を短縮できる効率性
- 施設と外国人材の相互理解が既に構築されている安心感
移行に必要な要件と手続きの詳細
Step1:技能実習2号の良好な修了
特定技能への移行には、まず技能実習2号を「良好に修了」していることが必要です。良好な修了とは以下の条件を満たすことです:
- 技能実習1号開始から2年10ヶ月が経過していること
- 技能検定3級またはこれに相当する試験に合格していること
- 実習先が作成した技能修得状況を証明する書面があること
Step2:必要な試験への合格
技能実習2号を良好に修了していても、特定技能への移行には以下の試験合格が必要です:
介護技能評価試験
- 試験時間:60分
- 問題数:全45問(筆記40問、実技5問)
- 内容:介護の基本、こころとからだのしくみ、コミュニケーション技術、身体介護
- 受験料:約1,000円
介護日本語評価試験
- 試験時間:30分
- 問題数:全15問
- 内容:介護の専門用語、介護のコミュニケーション、介護の記録
- 受験料:約1,000円
Step3:在留資格変更許可申請
試験合格後は、地方出入国在留管理局へ在留資格変更許可申請を行います。審査期間は約1~2ヶ月で、許可されると「特定技能1号」の在留資格が付与されます。
成功事例から学ぶ活用のポイント
成功事例①:段階的な責任拡大による定着促進
関東のある特別養護老人ホームでは、技能実習から特定技能に移行した2名の外国人材を受け入れました。移行直後は日本人職員とペアでの業務から開始し、6ヶ月かけて段階的に単独業務を拡大。結果として、1年後には夜勤業務も含めた通常業務を問題なく遂行できるようになりました。
この施設では以下の工夫を行いました:
- 移行前の面談で本人の希望と不安を丁寧にヒアリング
- 専任のメンター職員を配置し、定期的な相談機会を設定
- 利用者様とのコミュニケーション向上のための日本語研修を継続実施
成功事例②:チーム体制での支援による質の向上
関西のグループホームでは、技能実習から移行した職員を中心としたチーム体制を構築しました。移行した外国人材が新たに入職する技能実習生の指導役を担うことで、施設全体の外国人材受け入れ体制が強化されました。
この取り組みのポイントは:
- 移行者の経験を活かした実践的な指導体制
- 言語の壁を理解した効果的なコミュニケーション方法の共有
- 文化的背景を考慮した利用者様との関係構築支援
よくある質問(専門家に聞く)
これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?
「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。
一番伝えたいこと
「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」
私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。
それは:
1. 受け入れる側の覚悟
- 最初は時間がかかることを理解する
- 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
- 文化の違いを楽しむ心
2. 外国人介護士のポテンシャル
- 真面目で一生懸命
- 学ぶ意欲が高い
- 利用者様を大切にする心
3. 長期的な視点
- すぐに結果を求めない
- 信頼関係を築くのに時間をかける
- 3年、5年後の姿を一緒に描く
「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」
「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」
最後に
「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」
「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」
元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?
「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。
元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:
1. 現場目線での人材選考
- 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
- 技術だけでなく、人柄や適性を重視
- 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ
2. 実践的な教育プログラム
- 現場で本当に必要な技術を優先
- 教科書的な知識より、実際の動きを重視
- 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える
3. 施設側の悩みに寄り添える
- 「受け入れる側」の大変さを理解している
- 現実的なアドバイスができる
- 一緒に問題を解決する姿勢
「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」
制度に関するよくある質問
Q1. 介護 特定技能実習生の在留期間はどのくらいですか?
特定技能1号の在留期間は通算で最長5年間です。1年、6ヶ月、または4ヶ月の期間で更新を行いながら、最大5年まで在留できます。5年を超えて働きたい場合は、介護福祉士の資格を取得して在留資格「介護」に変更する必要があります。
Q2. 介護 特定技能実習生の受け入れに必要な費用はどのくらいですか?
受け入れ費用は施設の規模や支援内容により異なりますが、主な費用として以下が発生します:
- 在留資格変更許可申請費用:4,000円
- 支援計画作成・実施費用:月額2~5万円程度
- 日本語研修費用:月額1~3万円程度
- その他生活支援費用:適宜
なお、これらの費用は外国人材本人に負担させることは禁止されています。
Q3. 2025年4月から解禁された訪問介護への従事は可能ですか?
はい、2025年4月21日より、一定の条件を満たす特定技能外国人は訪問介護に従事できるようになりました。主な条件は以下の通りです:
- 介護事業所等での実務経験が1年以上あること
- 介護職員初任者研修課程等を修了していること
- 利用者・家族への事前説明と同意を得ること
- 責任者による一定期間の同行指導を実施すること
- ICTを活用した緊急時対応体制を整備すること
Q4. 介護 特定技能実習生は夜勤業務に従事できますか?
はい、特定技能外国人は制度上、最初から1人体制での夜勤が可能です。これは技能実習生(2年目以降で複数体制のみ可能)との大きな違いの一つです。ただし、安全性を確保するため、移行直後は日本人職員との複数体制から始めることが推奨されています。
Q5. 介護 特定技能実習生の転職は可能ですか?
特定技能外国人は、同一分野内での転職が可能です。ただし、転職先の受け入れ機関も特定技能外国人の受け入れ要件を満たしている必要があります。転職時には在留資格変更許可申請または就労資格証明書の交付申請が必要になる場合があります。
まとめ
- 技能実習2号を良好に修了し、必要な試験に合格すれば特定技能への移行が可能
- 移行により最長5年間の就労が認められ、2025年4月からは訪問介護も対象に追加
- 成功の鍵は段階的な責任拡大と継続的な支援体制の構築にある
介護 特定技能実習生の活用は、人手不足解消の有効な手段として大きな可能性を秘めています。制度を正しく理解し、適切な受け入れ体制を整備することで、施設と外国人材の双方にとって有益な関係を築くことができるでしょう。
まずは専門機関への相談から始めて、自施設に適した受け入れ方法を検討することをお勧めします。
【YMYL注意】 制度の詳細や要件は法改正により変更される可能性があります。実際の受け入れを検討される際は、最新の公的資料や専門家にご確認ください。
出典・参考
- 厚生労働省「介護分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」…制度概要と運用要領の根拠
- 出入国在留管理庁「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領 -介護分野の基準について-」…受け入れ基準の詳細
- 厚生労働省「介護人材の確保・介護現場の革新」…介護業界の人手不足状況
- 厚生労働省「外国人介護人材の訪問系サービスへの従事について(報告)」…2025年4月の制度改正内容
- 介護技能評価試験・介護日本語評価試験公式サイト…試験内容と実施状況
この記事の監修者
大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。

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