外国人介護士はどこの国が良いか?制度別・国別の完全比較ガイド

目次

結論(30秒でわかる要点)

  • 最適解: 特定技能制度でインドネシア・ミャンマー・ベトナムが受入実績トップ3
  • 重要ポイント: 制度選択(特定技能・技能実習・EPA・介護ビザ)が国選びより重要
  • 成功の鍵: 施設の受入体制と外国人介護士の適性マッチングが最優先
  • 対象者: 外国人介護士受入を検討する介護施設管理者・人事担当者向け
  • 注意: 制度は更新されるため最新の厚労省資料で確認が必要

はじめに

「外国人介護士を受け入れたいけれど、どこの国の人材が良いのか分からない」「制度が複雑で何から始めれば良いか迷っている」

このような悩みを抱える介護施設の管理者や人事担当者は少なくありません。2040年には約57万人の介護職員が不足すると予測される中、外国人介護士の受入は避けて通れない課題となっています。

本記事では、外国人介護士受入の制度から国別特徴まで、現場目線で徹底解説します。

この記事でわかること

  • 外国人介護士受入の4つの制度とそれぞれのメリット・デメリット
  • 国別の特徴と実際の受入実績データ
  • 成功する受入のための具体的なステップと注意点

外国人介護士受入制度の基礎知識

外国人介護士受入制度の基礎知識|フィリピン人介護士のイメージ

用語の定義

「外国人介護士 どこの国が良い」とは:介護施設が外国人介護人材を受け入れる際に、どの国出身者を選ぶべきかを検討する際の判断基準を指します。

外国人介護士受入の4つの制度

日本で外国人が介護職として働くには、以下4つの在留資格があります:

  1. 特定技能1号「介護」
  • 期間:最長5年
  • 対象:13か国で実施される試験合格者
  • 特徴:即戦力として期待
  1. 技能実習「介護」
  • 期間:最長5年(3年+2年)
  • 対象:監理団体経由での受入
  • 特徴:技術移転が主目的
  1. 在留資格「介護」
  • 期間:制限なし(更新可能)
  • 対象:介護福祉士資格取得者
  • 特徴:最も安定した雇用形態
  1. 特定活動(EPA)
  • 期間:4年(候補者として)
  • 対象:インドネシア・フィリピン・ベトナム
  • 特徴:政府間協定による受入

現在の受入状況

厚生労働省のデータによると、2024年12月末時点での外国人介護人材の在留者数は以下の通りです:

  • 特定技能1号:44,367人(出典:厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日)
  • 技能実習:15,909人(2023年12月末時点)
  • 在留資格「介護」:12,227人(2024年12月末時点)
  • EPA:3,180人(2025年4月1日時点)

特定技能1号が全体の約6割を占め、最も多い受入形態となっています。

国別特徴と選び方のポイント

国別特徴と選び方のポイント|フィリピン人介護士のイメージ

受入実績上位国ランキング

特定技能「介護」における国籍別ランキング(2024年12月末時点、計44,367人)は以下の通りです:

  1. インドネシア:12,242人(全体の27.6%)
  2. ミャンマー:11,717人(全体の26.4%)
  3. ベトナム:8,910人(全体の20.1%)
  4. フィリピン:4,538人(全体の10.2%)
  5. ネパール:3,602人(全体の8.1%)

(出典:厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日)

主要国別の特徴

インドネシア

  • 強み:家族を大切にする文化、真面目で責任感が強い
  • 日本語能力:比較的習得が早い傾向
  • 宗教:イスラム教徒が多数(配慮が必要)
  • 受入実績:最多の受入数で安定した供給

ミャンマー

  • 強み:仏教文化で日本人と価値観が近い
  • 特徴:学習意欲が高く、向上心がある
  • 近年の傾向:急速に受入数が増加
  • 注意点:政情不安の影響を受ける可能性

ベトナム

  • 強み:勤勉で技術習得が早い
  • 日本語:漢字文化圏で習得しやすい
  • 特徴:チームワークを重視する国民性
  • 実績:安定した受入が継続

フィリピン

  • 強み:英語が公用語、コミュニケーション能力が高い
  • 文化:家族愛が深く、ホスピタリティ精神
  • 宗教:キリスト教徒が多数
  • EPA実績:政府間協定による長い受入歴史

ネパール

  • 強み:穏やかで優しい国民性
  • 特徴:高齢者への敬意が深い文化
  • 日本語:習得に時間がかかる場合がある
  • 成長性:受入数が着実に増加中

成功する外国人介護士受入の方法

成功する外国人介護士受入の方法|フィリピン人介護士のイメージ

Step1:制度選択(1-2ヶ月)

特定技能1号を選ぶべき施設

  • 即戦力を求める
  • 直接雇用を希望
  • 5年間の雇用で十分

技能実習を選ぶべき施設

  • 長期的な人材育成を重視
  • 監理団体のサポートを活用したい
  • 初期コストを抑えたい

EPA制度を選ぶべき施設

  • 政府間協定の安心感を重視
  • 介護福祉士資格取得をサポートできる
  • 対象3か国(インドネシア・フィリピン・ベトナム)で十分

Step2:受入準備(2-3ヶ月)

必要な準備項目

  • 住居の確保(単身用または家族用)
  • 日本語学習支援体制の整備
  • 職場での指導担当者の選定
  • 文化・宗教への配慮体制
  • 生活サポート体制の構築

受入施設の要件確認
特定技能「介護」の場合、以下の施設種別で受入可能です:

上位5施設(2024年7月時点、合計21,886件):

  1. 特別養護老人ホーム:7,827件
  2. 病院:2,446件
  3. 認知症対応型共同生活介護:2,340件
  4. 特定施設入居者生活介護:1,996件
  5. 介護老人保健施設:1,931件

Step3:選考・面接(1-2ヶ月)

重要な選考ポイント

  • 日本語能力(N4レベル以上が目安)
  • 介護への意欲と理解度
  • 人柄と協調性
  • 長期就労への意向
  • 家族の理解とサポート

面接での確認事項

  • 日本で働く目的と期間
  • 家族構成と来日予定
  • 宗教的配慮の必要性
  • 過去の職歴と経験
  • 日本の文化への適応意欲

注意点とコツ

成功のための5つのポイント

  1. 長期的視点での投資意識
  • 初期費用は人材投資として捉える
  • 3-5年後の戦力化を見据えた計画
  1. 文化理解と相互尊重
  • 宗教的配慮(祈祷時間・食事制限等)
  • 母国の祝日や文化的行事への理解
  1. 日本語サポート体制
  • 継続的な日本語学習機会の提供
  • 職場での専門用語指導
  1. 生活面でのサポート
  • 住居確保と生活必需品の準備
  • 銀行口座開設や各種手続きの支援
  1. 職場環境の整備
  • 指導担当者の明確化
  • 段階的な業務習得プログラム

成功事例から学ぶ受入のポイント

成功事例から学ぶ受入のポイント|フィリピン人介護士のイメージ

成功事例①:段階的受入で定着率向上

関東のある特別養護老人ホームでは、最初に1名のインドネシア人介護士を受け入れ、1年後に同国出身者2名を追加採用しました。

成功のポイント

  • 先輩外国人介護士による新人指導
  • 母国語でのコミュニケーションによる安心感
  • 段階的な受入による職場の適応

結果

  • 3年間の定着率100%
  • 日本人職員との良好な関係構築
  • 利用者様からの高い評価

成功事例②:多国籍チームでの相乗効果

関西のあるグループホームでは、ベトナム人2名、フィリピン人1名、ミャンマー人1名の多国籍チームを形成しています。

学びとポイント

  • 各国の文化的多様性が職場を活性化
  • 異なる視点からの介護アプローチ
  • 利用者様との多様なコミュニケーション

注意点

  • 国籍間の調整役として日本人職員の役割が重要
  • 公平な評価と処遇の徹底

よくある質問(専門家に聞く)

これから外国人介護士を検討する施設に、最初に伝えたいことは何ですか?

「これは、本当に大切なメッセージなので、丁寧にお伝えしたいです」と大町は真剣な表情で語ります。

一番伝えたいこと

「外国人介護士は、『人手不足の穴埋め』ではなく、『一緒に成長する仲間』だと思っています」

私が元看護師・介護福祉士として現場で働いてきた経験、そしてフィリピンで10年以上人材事業を続けてきた中で確信していること。

それは:

1. 受け入れる側の覚悟

  • 最初は時間がかかることを理解する
  • 「教える」ではなく「一緒に育つ」気持ち
  • 文化の違いを楽しむ心

2. 外国人介護士のポテンシャル

  • 真面目で一生懸命
  • 学ぶ意欲が高い
  • 利用者様を大切にする心

3. 長期的な視点

  • すぐに結果を求めない
  • 信頼関係を築くのに時間をかける
  • 3年、5年後の姿を一緒に描く

「私たちは、ただ人を紹介するだけではなく、施設と外国人介護士、両方の『幸せな未来』を一緒に作りたいと思っています」

「不安や疑問があれば、どんなことでも相談してください。一緒に考えましょう」

最後に

「外国人介護士との出会いは、施設にとっても、職員にとっても、そして利用者様にとっても、きっと良い変化をもたらすと信じています」

「一歩を踏み出す勇気を、私たちが全力でサポートさせていただきます」

元看護士・元介護士が関わると、採用や教育は何が違うのですか?

「これは、私たちの一番の強みだと思っています」と大町は語ります。

元看護師・介護福祉士としての経験があるからこそ:

1. 現場目線での人材選考

  • 「この人は現場で活躍できるか」を肌感覚で判断
  • 技術だけでなく、人柄や適性を重視
  • 受け入れ施設の文化に合う人材を選ぶ

2. 実践的な教育プログラム

  • 現場で本当に必要な技術を優先
  • 教科書的な知識より、実際の動きを重視
  • 日本の介護現場特有の「細やかさ」を教える

3. 施設側の悩みに寄り添える

  • 「受け入れる側」の大変さを理解している
  • 現実的なアドバイスができる
  • 一緒に問題を解決する姿勢

「単なる人材紹介ではなく、『介護の現場を知っているパートナー』として、一緒に良いチームを作っていければと思っています」

制度に関するよくある質問

Q1. 外国人介護士はどこの国が良いか決める際の最重要ポイントは?

A. 国籍よりも「制度選択」と「個人の適性」が重要です。特定技能制度では上位5か国(インドネシア・ミャンマー・ベトナム・フィリピン・ネパール)で全体の9割以上を占めており、いずれも実績豊富です。重要なのは施設の受入体制と候補者個人のスキル・人柄のマッチングです。

Q2. 外国人介護士の受入費用はどのくらいかかりますか?

A. 制度により異なりますが、特定技能1号の場合、初期費用として50-100万円程度、技能実習の場合は監理費として年間約70万円程度が一般的です。ただし、これらは人材投資として長期的な視点で検討することが重要です。

Q3. 日本語能力はどの程度必要ですか?

A. 特定技能制度では介護日本語評価試験の合格が必要で、実用的にはN4レベル以上が望ましいとされています。厚労省データによると、介護福祉士国家試験の合格率は日本語レベルに大きく左右され、N1保有者で86.7%、N4保有者で25%となっています。

Q4. 宗教的配慮はどの程度必要ですか?

A. インドネシア人の多くはイスラム教徒のため、祈祷時間(1日5回)や食事制限(ハラル食品)への配慮が必要です。フィリピン人はキリスト教徒が多く、日曜日の礼拝への配慮が求められる場合があります。事前に本人の希望を確認し、可能な範囲で配慮することが重要です。

Q5. 外国人介護士の定着率を上げるにはどうすれば良いですか?

A. 成功施設の共通点は、①段階的な業務習得プログラム、②継続的な日本語学習支援、③文化的配慮、④職場でのメンター制度、⑤長期的なキャリアパス提示です。特に最初の6ヶ月間の丁寧なサポートが定着率向上の鍵となります。

まとめ

外国人介護士の受入において「どこの国が良いか」を考える際の重要なポイントを整理します:

  • 制度選択が最優先:特定技能・技能実習・EPA・介護ビザから施設に最適な制度を選択
  • 実績重視の国選び:インドネシア・ミャンマー・ベトナムが受入実績上位で安定供給
  • 個人の適性が決定的:国籍より本人のスキル・人柄・意欲とのマッチングが成功の鍵

次のステップとして、まずは制度の詳細確認と受入体制の整備から始めることをお勧めします。専門機関への相談や先行施設の見学も有効です。

【YMYL注意】制度の詳細や要件は随時更新されるため、実際の受入検討時は最新の厚生労働省資料や専門家への確認を必ず行ってください。

出典・参考

  • 厚生労働省「外国人介護人材の受入れの現状と今後の方向性について」令和7年3月28日…特定技能受入上限・国籍別ランキング・都道府県別受入状況の根拠
  • 厚生労働省「外国人介護人材の確保・定着」2025年資料…在留者数データ・試験合格者数の根拠
  • 令和6年度老人保健健康増進等事業「外国人介護人材の介護福祉士国家資格取得の支援強化に関する調査研究事業」…日本語レベル別合格率・受験理由・職場支援の根拠
  • 厚生労働省「第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」…全国介護職員必要数の根拠
  • 一般社団法人 日本ワーキング・ホリデー協会「ワーキングホリデー(ワーホリ)制度について」…国際介護士の働き方に関する参考情報

この記事の監修者

大町潤一(看護師・介護福祉士)
GENSAI Career Consulting Corp 代表
フィリピン人介護士の人材紹介・送り出し事業に2015年〜現在(10年以上)携わる。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次